
2026年9月1日

「毎晩いびきをかいている」「一年中、鼻がつまっているみたい」。お子さまの寝ている様子が気になって調べているうちに、歯並びとも関係があるらしいと知って、この記事にたどり着いた方もいらっしゃるかもしれません。
先にお伝えすると、子供のいびきや鼻づまりそのものは歯科で治すものではありません。原因の多くは鼻や喉にあるため、まず耳鼻咽喉科や小児科での確認が出発点になります。
一方で、鼻で呼吸しにくい状態が長く続くと、口を開けた状態が習慣になり、歯並びや顎の成長に影響が及ぶことがあります。歯科がこの話題に関わるのは、そのためです。
この記事では、子供のいびきの原因、放っておいてよい場合と相談したい場合の見分け方、受診先、そして歯並びとの関係を順に整理します。木場駅・東陽町駅からアクセスできるTHREE歯科・矯正歯科の視点からお話しします。
小児矯正の全体像から確認したい方は、小児矯正とは|種類・費用・始める時期までわかる全体ガイドもあわせてご覧ください。
目次
眠っているときは、日中よりも喉まわりの筋肉がゆるみ、舌の付け根が下がります。そのぶん空気の通り道が狭くなり、狭くなった部分を空気が通るときに周囲の組織が振動して音が出ます。これがいびきです。
つまりいびきは、空気の通り道のどこかが狭くなっているサインだと考えられます。
眠っているとき、人は無意識に鼻で呼吸しようとします。鼻がつまっていると鼻だけでは息を取り込みにくくなり、口を開けて呼吸することになります。
口を開けて呼吸すると、下あごが下がって舌の付け根がさらに後ろに落ちやすくなり、喉の空間が狭くなります。子供の鼻づまりといびきが同時に起こりやすいのは、この流れがあるためです。逆に、鼻の通りが改善するといびきが軽くなるお子さまも少なくありません。
子供のいびきでよく関わるのが、アデノイドや扁桃の大きさです。アデノイドは鼻の一番奥にあるリンパ組織で、幼児期に大きくなるのは自然な発達の過程です。
一般に2歳ごろから少しずつ大きくなり、5歳から6歳ごろに最も大きくなったあと、10歳前後にかけて自然に小さくなっていきます。大きい時期には鼻の奥や喉の空間が狭くなり、鼻で息を取り込みにくくなったり、いびきが出やすくなったりします。
花粉やハウスダストによるアレルギー性鼻炎は、季節を問わず鼻がつまった状態が続くことがあります。副鼻腔炎や風邪も、一時的または慢性的な鼻づまりの原因になります。
これらは耳鼻咽喉科で治療できるものです。鼻づまりが改善することで、いびきも軽くなることが期待できます。

風邪をひいたとき、鼻がつまっているとき、疲れている日だけ、といった一時的ないびきは、過度に心配する必要はないとされています。子供は大人に比べて気道が細いため、体調によって音が出ることは珍しくありません。
原因となっている風邪や鼻炎が落ち着くとともにいびきも消えるようであれば、まずは経過を見ていただいて差し支えありません。
次のような様子がある場合は、一度専門家に相談する目安になります。
いびきがほぼ毎晩続いている。息が止まったように見える瞬間がある。呼吸のたびに胸のあたりがへこむように見える。寝相が極端に悪い、または上を向いて寝ると苦しそうにする。眠っているのに何度も目を覚ます。
日中の様子では、口が開いていることが多い。朝起きたときに口の中が乾いている、喉が痛いと言う。十分に寝ているはずなのに日中に眠そうにしている。落ち着きがない、集中が続きにくい。
特に、息が止まったように見える瞬間や、胸がへこむような呼吸が見られる場合は、早めに耳鼻咽喉科または小児科にご相談ください。歯科ではなく、まず医科での確認が必要な状態です。
いびきや鼻づまりの原因が、アレルギー性鼻炎、副鼻腔炎、アデノイドや扁桃の大きさにある場合、それを確認し治療できるのは耳鼻咽喉科や小児科です。鼻の奥の状態やアデノイドの大きさは、歯科では確認できません。
症状によっては手術という選択肢が検討されることもありますが、その判断も医科で行われます。
歯科として最初にお伝えしたいのは、この順番を飛ばさないでいただきたいということです。口を閉じるよう注意するだけでは、鼻が通っていない場合の解決にはなりません。
歯科が関わるのは、上あごの幅、歯並び、舌の位置、口を閉じる筋肉の使い方といった、口の中とその周囲の環境です。
医科での治療と歯科での対応は、どちらかを選ぶものではなく、それぞれが担当する部分が異なります。必要に応じて併行して進めていくことになります。歯並びやあごの成長が気になる場合は、耳鼻咽喉科の受診と並行して歯科にご相談いただけます。

歯の位置は、外側から唇と頬に押さえられ、内側から舌に支えられることで、バランスの取れた位置に落ち着いています。
口を開けた状態が続くと、唇が歯を内側へ押さえる力が働きにくくなります。同時に、舌が上あごに触れる位置に収まらず、下がった位置にとどまりやすくなります。上あごは内側から舌に支えられることで幅が保たれる部分のため、この状態が続くと上あごの幅にゆとりが生まれにくくなると考えられています。
その結果、永久歯が並ぶスペースが不足しやすくなったり、前歯が前に出て見えたり、噛み合わせたときに上下の前歯の間にすき間が残ったりすることがあります。
口呼吸そのものについては子供の口呼吸|原因・デメリット・治し方、顔つきとの関係についてはアデノイド顔貌とは|子供の口呼吸と顔つき・歯並びの関係で解説しています。
上あごの天井にあたる部分は(口蓋)、そのまま鼻の床にあたります。つまり、上あごと鼻の空間は一枚の骨を隔てて隣り合っています。
このため、上あごの幅が狭い状態では鼻の通り道も狭くなりやすく、逆に上あごの幅が整うと鼻の通り道にゆとりが生まれやすくなります。歯科がこの話題に関わるのは、この構造上のつながりがあるためです。
拡大治療の4ヶ月後に副鼻腔炎が改善した一例をご紹介します。

| 主訴 |
|---|
| 歯並びが悪い、慢性的な副鼻腔炎や鼻詰まり、耳鼻科に通院していたが改善しなかった |
| 診断名 |
| 骨格性反対咬合 |
| 年齢 |
| 8才 |
| 症状・矯正装置 |
| 上顎急速拡大装置(RME) |
| 治療期間 |
| 2年 |
| 治療費(税込) |
| 99万円 |
| 矯正管理料(税込) |
| 6,600円/回 |
| 通院ペース |
| 月一回 |
この症例で用いた上顎の急速拡大装置の仕組みや治療期間の目安は、こちらの記事で解説しています。
医療機関での確認が前提になりますが、あわせて家庭で意識できることもあります。
寝室の環境では、空気が乾燥しすぎないよう湿度に気を配ることや、寝具のこまめな洗濯でハウスダストを減らすことが挙げられます。アレルギー性鼻炎がある場合は、寝室の環境が症状に影響することがあります。
寝る姿勢については、上を向いて寝ると舌の付け根が落ちやすくなるため、横向きで楽そうにしているようであれば無理に直す必要はありません。
一方で、注意していただきたいこともあります。口が開かないようテープでふさぐ方法が紹介されることがありますが、鼻がつまっている場合には呼吸をさらに妨げる可能性が指摘されています。お子さまは眠っている間に自分で外す判断が難しいため、自己判断では行わず、必ず医師や歯科医師にご相談ください。

当院では、上あごの幅を整える固定式の装置を用いることで、歯が並ぶスペースを確保すると同時に、鼻の通り道にゆとりが生まれ、鼻呼吸がしやすくなることが期待できると考えています。あわせて口の中の容積が増えることで、舌が上あごに収まりやすい環境も整いやすくなります。また、上あごの幅が狭いことで、噛んだときに上下の歯が左右にずれる交叉咬合や、下の前歯が上より前に出る反対咬合が生じている場合にも用いられることがあります。噛み合わせのずれを成長段階で整えることは、顎の発育のバランスを考えるうえで意味のある対応と考えています。装置の詳細は急速拡大装置とは|効果・期間・床矯正との違いで解説しています。
小児の睡眠時の呼吸の問題に対して、上あごの幅を整える固定式の装置(急速拡大装置)を用いた場合の変化については、複数の研究がまとめられています。
2017年に発表された解析では、この装置を用いた子供において、睡眠中の呼吸に関する指標や血液中の酸素の値に改善が見られたと報告されています。
これらは、この装置がいびきや睡眠時の呼吸の問題を治す治療法として確立されたという意味ではありません。あくまで、報告されている傾向のひとつとしてご理解ください。実際にどのような対応が適しているかは、診察と検査に基づいて個別に判断されます。
上あごの幅を整える治療は、骨がまだやわらかく成長している時期のほうが取り組みやすいとされています。目安としては6歳から12歳ごろが取り組みやすい時期にあたります。
13歳から15歳ごろは個人差が大きく、特に男の子は成長のペースが遅い傾向があるため、この年代でも対応できることがあります。16歳から18歳ごろになると工夫が必要になり、成人ではより専門的な方法が検討されます。近年は適応となる年齢の幅が広がる傾向にありますが、ひとつの目安としては12歳前後までとお考えいただくとよいかと思います。
開始時期は年齢だけで決まるものではありません。小児矯正はいつから始める?開始時期の目安と一期治療のタイミングもあわせてご覧ください。

木場駅・東陽町駅からアクセスできるTHREE歯科・矯正歯科では、いびきや鼻づまりについて、歯科ができることとできないことを最初にお伝えするようにしています。鼻の中の治療は歯科の領域ではありません。必要な場合は耳鼻咽喉科の受診をおすすめしたうえで、歯科として何ができるかをご提案します。
目指しているのは、鼻で呼吸ができ、舌が本来の位置に収まり、しっかり噛める状態です。呼吸と口の機能が整うことで、成長の土台が本来の働きをしやすくなると考えています。
当院では、厚生労働省認定の歯科医師臨床研修指導医であり、日本矯正歯科学会、日本小児歯科学会、日本睡眠歯科学会、日本睡眠学会、日本小児呼吸器学会に所属する院長が、診断とご説明を担当します。院長の詳しい経歴や保有資格は<u>院長プロフィール</u>をご覧ください。
眠っているときの様子は、保護者の方にしか気づけないことがほとんどです。いびきの大きさ、寝相、朝の機嫌といった日々の観察が、診断の手がかりになります。小児矯正は歯科医師だけで進めるものではなく、保護者の方、お子さま本人、医院のスタッフが関わる全員で、お子さまのこれからを少しでも良い方向に向けていく取り組みだと考えています。気になっていることは、どんな小さなことでもお聞かせください。
なお、小児矯正は見た目や噛み合わせの改善を主な目的とする場合、健康保険の適用外となる自由診療です。一期治療の費用は数十万円程度が目安で、装置や治療範囲によっては50万円程度になることもあります。このほか、初診相談料や精密検査・診断料が別途必要になる場合があります。当院では治療開始時に基本料金をお支払いいただき、その後は通院ごとに処置料6,600円(税込)が加わる方式を採用しています。記載の金額は公開時点のものであり、変更となる場合があります。費用の詳細は子供の歯科矯正の費用・補助金・医療費控除ガイドをご覧ください。
治療には、装置装着後の違和感や痛み、歯みがきがしにくくなることによる虫歯のリスク、症状によっては二期治療が必要になる可能性などがあります。これらについても事前にご説明します。
子供のいびきの原因は、鼻づまり、アレルギー性鼻炎や副鼻腔炎、アデノイドや扁桃の大きさなど、鼻や喉にあることが多く、これらを確認し治療できるのは耳鼻咽喉科や小児科です。一時的ないびきは過度に心配する必要はありませんが、ほぼ毎晩続いている場合や、息が止まったように見える瞬間がある場合は、早めにご相談ください。
一方で、鼻で呼吸しにくい状態が続いて口を開けた状態が習慣になると、唇と舌のバランスが崩れ、上あごの幅や歯並びに影響が及ぶことがあります。上あごと鼻の空間は隣り合っているため、歯科もこの話題に関わっています。
大切なのは順番です。まず鼻の状態を確認し、そのうえで口の中の環境について歯科にご相談ください。
木場・東陽町でお子さまのいびきや鼻づまり、歯並びが気になる際は、THREE歯科・矯正歯科までお気軽にご相談ください。
風邪をひいたときだけなど一時的なものであれば、過度に心配する必要はないとされています。ほぼ毎晩続いている場合や、息が止まったように見える瞬間がある場合、呼吸のたびに胸がへこむように見える場合は、耳鼻咽喉科または小児科にご相談ください。
まずは耳鼻咽喉科または小児科です。鼻の奥の状態やアデノイドの大きさは歯科では確認できないためです。歯並びやあごの成長が気になる場合は、並行して歯科にご相談いただけます。
鼻の通りが改善して鼻呼吸に戻ることは、口の中の環境にとって望ましい変化です。ただし、すでに生じている歯並びの状態が自然に整うとは限りません。歯並びについては、あらためて歯科で確認することをおすすめします。
上あごの幅が整うことで鼻で呼吸しやすくなり、いびきが軽くなるお子さまは、当院でも多く経験しています。
ただし、いびきを治すことを目的とした治療ではありません。いびきの原因は、鼻の状態、扁桃やアデノイドの大きさ、あごの形、体格など複数の要因が重なって生じていることが多く、矯正治療によって必ず改善するとは言えません。睡眠中の呼吸の問題については、医科での診断が前提となります。
いびきの原因への対応は年齢を問わず必要です。そのうえで、上あごの幅を整える治療は6歳から12歳ごろが取り組みやすい時期とされています。13歳以降も個人差があり対応できる場合がありますが、ひとつの目安としては12歳前後までとお考えください。
なお、治療の効果や適応には個人差があり、すべての方に同様の結果が得られるものではありません。記載した年齢や期間の目安は一般的なものであり、最終的な判断は診察のうえで個別に行います。
いびきの原因への対応は年齢を問わず必要です。そのうえで、上あごの幅を整える治療は6歳から12歳ごろが取り組みやすい時期とされています。13歳以降も個人差があり対応できる場合がありますが、ひとつの目安としては12歳前後までとお考えください。
なお、治療の効果や適応には個人差があり、すべての方に同様の結果が得られるものではありません。記載した年齢や期間の目安は一般的なものであり、最終的な判断は診察のうえで個別に行います。
Camacho M, Chang ET, Song SA, Abdullatif J, Zaghi S, Pirelli P, Certal V, Guilleminault C. Rapid maxillary expansion for pediatric obstructive sleep apnea: A systematic review and meta-analysis. Laryngoscope. 2017;127(7):1712-1719. 和訳:小児の閉塞性睡眠時無呼吸に対する上顎急速拡大。システマティックレビューおよびメタアナリシス https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/27796040/
Zhao Z, Zheng L, Huang X, Li C, Liu J, Hu Y. Effects of mouth breathing on facial skeletal development in children: a systematic review and meta-analysis. BMC Oral Health. 2021;21(1):108. 和訳:小児における口呼吸が顔面骨格の発育に及ぼす影響。システマティックレビューおよびメタアナリシス https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/33691678/

当院では、患者さんが抱えていらっしゃるお口のお悩みや疑問・不安などにお応えする機会を設けております。どんなことでも構いませんので、私たちにお話ししていただけたらと思います。
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